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ホーム > 西辻一真の書き物コーナー【#021】

#021【祝島、知っていますか?(2012年1月初掲出)】

  • 祝島、知っていますか?
     大荒れの天気の中、山口県沖に浮かぶ島、祝島に行ったことがあります。島民は約500人、向かいには上関原発予定地が見える、のどかな島でした。島に渡った私の目的は、この島の中にある作物の循環の仕組みをこの目で確かめることでした。そして、この仕組みを学び、日本全体に広めることが可能かを考えるためでもありました。
     当日、私を案内してくれたのは、氏本農園の氏本様。この方は養豚をしながら、島における循環の仕組みを利用した食生活を提供している方でした。島にある道路を車で走っているとそこら中にかわいい豚が放牧されているのが見えました。そこには残渣があり、山から流れ出るおいしい水もありました。雑草を豚が食べながら自然に暮らしている、そんな様子を、あちらこちらで見ることができました。お昼ご飯は広島県から移住された若い女性が営んでいるカフェでいただいたのですが、その食事にはすべて「○○さんの新米」「○○さんのナス」とお品書きのような物が添えてありました。加えてその○○さん自身が、カフェの横でご飯を食べている、という究極のトレーサビリティ、顔の見えるお料理でした。さらに食べた後の魚の骨などは、「豚にあげるのできれいにまとめてください」というのです。これには驚きました。極めつけは、最後に「一番おいしかったと思うお料理の素材を作っている人にお手紙をかいてください」というもの。ちゃんと「感謝」まで循環するようになっており、感激しました。この時、私が今まで違和感を抱いていた事の一つである「スーパーに並ぶ農産物に貼られた生産者さんの顔、産地表示」というものは、知り合い・または友人の○○さんだからこそ意味がある、ということに気付いたのです。頭の中だけではなく、身をもって感じ得ました。
     生産者は、生産者である自分自身のことを、より近しい人から多くの人に知ってもらい、友達の輪を広げていくことが大切であるのと同時に、一方で消費者は消費者として、より多くの生産者と友達になることが大切だと感じました。今まで山積みになっている農業問題の解決の糸口がここにあり、ここに真実があるのではないか、と感じたのです。循環的に作物が回る仕組みは、人それぞれが持つ知り合いネットワークに依存しています。しかし、それをドーナツ状に囲んだ時、「ヒト・モノ・カネ+ありがとう」がきれいにつながることで本当の意味での強固で素晴らしいコミュニティになるのではないかと気づきました。
     このありがとうの気持ちが、実際のお金に換金されなくとも、様々な思いが伝わることこそが、これからの時代のキーワードかもしれません。
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