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ホーム > 西辻一真の書き物コーナー【#033】

#033【豊作はよくないこと?(2012年11月初掲出)】

  • 豊作はよくないこと?
     いよいよ1年で一番の収穫の季節がやってきました。飲食店やスーパーや八百屋さんを見渡してみると、新米、柿、栗、まつたけ、秋色一色で なんだか食欲が沸いてきます。一説によるとこの秋色を見ると人間は食欲が沸いてくるそうです。私の頭の中では、「備長炭で焼いたさんまに松茸が添えてあり、新米で、きれいな艶をした白米」が思い浮かびます。
     ところで今年は、日本はお米が豊作の年だそうです。おいしいお米が収穫できたというところが多いそうです。それにより価格も少し下落、市場に出回る量が増えていると言われています。ただその分、農家は忙しいのにお金が貯まらないという悲鳴もよく聞きます。しかし、私はここに疑問を感じます。
    はたして、この悲鳴の「本質」はどこにあるのでしょうか。
      毎年、田植えの時期は豊作を祈念しお祭りをしています。そうやって豊作を期待しているにも関わらず、実際、豊作になると生活が苦しくなってしまうということは、極論を述べると「自分以外は不作になればいいのに」という考え方が根底にあるということになってしまいます。もちろんそう思ってやっている農家はいないと信じています。大事なのは、生産者として良い物をたくさん生産し、それからどうするのか、というところまで考えているか否かだと思うのです。
    常に他の農家よりもいいものを作ろうと日々工夫を凝らしているか。豊作だとわかれば先に手を打ち、販売先に時期をずらすよう交渉をしているか。いつもとは違う販売先にしてみたり、加工品で勝負してみたり、場合によっては途中で稲作をストップして違う作物に切り替える、などいろいろな試行錯誤をくりかえしているか。要するに、自然の時間に合わせて作物を栽培するこの仕事は、先を読みながら常に工夫をしなければならないということなのです。それをふまえた上で、美味しいものを作る努力をする、その時間の積み重ねです。他業種のように時間を短縮して競うことなく、同じ時間の中でいかに考え、工夫するかで全てが決まる世界なのです。農家はこの部分に磨きをかける必要があり、成功への鍵がここにあるのです。
     一方で、消費者や小売業者はこの工夫する意欲を削ぐようなことをしています。農作物のトレーサビリティと称 して農薬や肥料の散布回数や日時、作業内容を開示しなさい、と事細かに農家側へ要求を行っています。それにより創意工夫にかける時間が失われています。安心安全が大切なのは当然ですし、もちろん農作物に対する不安を抱かせた生産者側にも責任はあると思います。
     さて、収穫の秋です。「秋の味覚を食べながらお互いの生の声を語り合う」時間を是非、設けてみてください。今年は皆さんが近所の収穫祭や収穫体験に参加してみてはいかがでしょうか。農家の方と話をしてみてください。いつもとは一味違う秋になると思います。
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