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ホーム > 西辻一真の書き物コーナー【#038】

#038【伝統野菜をもう一度(2013年4月初掲出)】

  • 伝統野菜をもう一度
     世界ではこんな言葉がよく聞かれるようになってきました。「種を制するものが世界を制す」という言葉です。これは世界中で種の覇権を争う戦いが始まりつつあるからに他なりません。遺伝子組み換え種子による作物支配により、人間が作物をコントロールしようとしていることが要因です。その弊害のひとつとして、遺伝子組み換えによってできた作物の花粉が、他者の畑の作物と交配してしまうことがあります。受粉した作物が枯れてしまう、また特許侵害として裁判にかけられてしまうというようなことが現実に起こっています。私はこのことを非常に危惧しています。
    その中でも、農業の工業化が進むことにより「みえない農業の価値」が消えてしまうこと、従来の生物多様性が失われ地球らしさを損ねてしまうことなどが心配です。 ただ、一方で世界中ではこの流れに逆行する現象も起きています。伝統的な品種(固定種と呼びます)を保存しようという種の保存会が各国で増えてきているのです。ここ日本においても「京野菜」や「なにわの伝統野菜」など、全国の地域で様々な品種を保存する動きが出てきており、その流れは、いよいよさかんになってきています。 この固定種という種は、純粋な種のことを指します。人工的な操作により、病害虫に強く、形は均一、発芽率が高いなどの品種改良を施す前の純粋なる種を、何回も栽培し、その中から成長のよくない種を取り除いていった純粋な種のことを指すのです。相当な期間を費やし、純粋種にしていかなければなりません。従って一般的には「栽培をするのがむずかしい種」といわれており、種の流通にも乗りにくいのですが、その分、野菜本来の味や私たちが普段食べていないような味わいの野菜ができることが多くプレミアム感があります。さらにその栽培した野菜で種を取り、翌年またその種で栽培をすればもっといい純粋な種を取ることができて一石二鳥です。
    私はここに日本の農業の未来へのヒントがあると思っています。大量生産・均一流通ではなく、少量生産・直接流通ができれば、これらの固定種の野菜はその地域でしか栽培されない品種となり、消費者を魅了していくことでしょう。そしてそれを作る人は職人と呼ばれ、誰も真似のできない領域へと進んでいくことができるのではないかと思っています。これからの日本の農業は「大規模農家」以外にも、「小規模農家」の集団という形態を目指す方法があります。戦後の農家に「知恵と自信」をつけ「自立心」を持たせることができれば、個人でもやっていける方法が十分にあるのではないかと期待しています。
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