2025年3月12日
スタッフコラム│ 「好き」を貫くキャリア転換。イチジク研究から製薬・金融を経て、農業ベンチャーへ
みなさまこんにちは!
コトユニット コンサルティングチームの田中と申します。
私は大学院卒業後に製薬メーカーで約4年間研究開発職として従事したのち、金融機関で約1年間法人RMとして勤務。その後、2024年11月にマイファームへ入社いたしました。
現在はマイファームのコンサルティングチームの一員として、様々な業務に携わらせて頂いております。
趣味は旅行、日本酒、アウトドア(山登り、サーフィン、サイクリング)、動画制作などです。
今回は入社までの経緯(学生時代、前職)と、今後の展望についてお話できればと考えております!
■生き物(植物・昆虫)の研究に夢中だった学生時代
子どもの頃から自然が大好きだった私は、高校卒業後、大学では農学部へ進学しました。
大学院では理学研究科に転籍し、生物多様性の仕組みを解明するために、『野生のイチジクとイチジクコバチ』を対象に研究していました。
この研究ですが、個人的には非常に面白い内容だと思っていますので、ちょっと語らせていただきます!(笑)
・野生のイチジクとは?
普段食べている食用イチジクとは異なる種です。
熱帯・亜熱帯を中心に世界中に850種以上分布しており、日本には沖縄や奄美大島を中心に北海道以南に約数十種分布しています。
代表的なものは、観葉植物として有名なガジュマル、山や公園によくあるイヌビワなどです。
イヌビワ。「ビワ」とついているがビワの仲間ではなくイチジクの一種
ガジュマル。実はこちらもイチジクの一種
・イチジクコバチとは?
イチジクの受粉を担う体長約2ミリ程度の非常に小さいハチです。
イチジクの花は果実の内側にあり、通常の花のように外に咲かないため、特定のイチジクコバチが内部に入り込み、産卵すると同時に受粉を助けます。
一方で、イチジクコバチは受粉を助ける代わりにイチジク内部を巣として利用しており、巣の中で一生の大半を過ごします。
イチジク内部で成虫になったイチジクコバチ(寿命は1~2日)
※画像クリックで拡大表示
これら「野生のイチジク」と「イチジクコバチ」の両者は非常に密接な関係性を持っており、お互いの存在が無いとお互いに繁殖できないという絶対的な共生関係にあります。
そのため、お互いのペア同士が効率良く出会えるように、果実とコバチの生長(成長)速度を合わせることや、ペアコバチ専用のフェロモンを分泌すること、果実入口の大きさをペアコバチ専用に調整するなど様々な工夫をしています。
話が長くなってしまいました(笑)
このように野生のイチジクとイチジクコバチは上記のような特殊な生態をもち、種の多様化には一見不利にみえる生き物です。
ですが、世界中には850種以上も存在している事実、また、島国であり、気候も全く違う日本にも適応し、その上さらに複数種も存在しているという不可思議さ。
そんなイチジクとイチジクコバチに魅了された私は、華の20代前半を研究に費やしました。
■前職の製薬メーカー、金融機関での経験を経て
大学院を卒業後、製薬メーカーへ新卒入社しました。
最初の2年間は新製品開発部門で従事、後半の2年間は基礎研究部門にて植物の栽培研究に従事していました。業務内容や周りの方々にもありがたいことに大変恵まれ、何不自由なく勤務していました。
そのような中で、業務の一環として、数週間単位で地方に滞在し、人口過疎地域における様々な社会問題に対して向き合う機会に恵まれました。
自分の役割としては、企業の研究部門としてサステナビリティ的な観点から何ができるのかを検討することでしたが、現地の方々とコミュニケーションを深める中で、自分自身の社会全体に対する知識不足や視野の狭さを痛感しました。
これらの問題を解決するためには、まずは様々な業種業界に携わることができる環境に身を置くべきと考えた私は、様々なご縁があった中で、金融機関の法人RM(リレーションシップマネージャー)として心機一転、新しい仕事に就くことを決心しました。
法人RM時代には、中堅・中小企業を約50社担当させて頂きつつ、理系・メーカー研究職経験という社内では珍しい職歴であったため、大学院、研究機関系のベンチャー、スタートアップ企業も複数担当していました。
日々業務をこなしていく中で、様々な業種業界の会社や経営者とお話できる機会は各段に増え、望んでいた知見も増えていきました。
ただ、実務としては課題に対して提案や企業紹介のみで完了してしまうことが多く、当事者として貢献しにくく、歯痒い思いもたくさん経験しました。
■マイファームに転職を決めたわけ
金融機関に転職してから1年を過ぎようとしていたころ、社外ワークショップで自身のキャリアについて考える機会があり、改めて自分自身を振り返りました。
また、学生時代の先生にお会いする機会も偶然重なり、自分の本当に好きなもの、夢中になれていたものを思い出し、今後のキャリアを重ねることができれば、より最高ではないかと考えるようになりました。
改めて、様々な媒体を通じて情報を集めていく中で、マイファームのHPを見つけました。
マイファームであれば、今まで自分が培ってきた経験や知見を全て組み合わせフル活用しつつ、農を中心として様々なことに挑戦できるのではないかと考え、入社させて頂きました。
学生の頃のデントコーン畑での1枚
■今後の展望
現在はまだ入社して4カ月目であり、チームメンバーのみなさまに助けてもらいながら日々業務を実施しております。
業務内容としては、伴走型コンサルティングとして、民間企業の原料調達部門全体に関わらせて頂き、調達に関する課題解決に向けてヒアリングの上、課題を明確にし、解決策を提案、実務運用など、課題解決に向けて川上~川下まで携わらせて頂いております。
今後については、『農』に関するコンサルタントとして、常に現場を大切にし、幅広い観点から課題解決に向けて柔軟に対応できる人材に成長した上で、自分自身も楽しみつつ、『自産自消』の輪を広げていく一助になれたらなと思います。
仕事も趣味も楽しみたいと思います!
★最後までお読みいただきありがとうございました!
マイファームでは、これまでの農業経験の有無を問わず「自産自消できる社会」っていいな、と共感したメンバーが集まっています。スタッフ自身が、誰よりも自産自消を楽しみ、農や自然への理解を深めながら働いています。
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