マイファームタイムス スタッフコラム│10年眠った田んぼを耕運!「水やり休暇」で気づいた、私が本当に作りたいもの

2026年4月30日

#スタッフコラム

スタッフコラム│10年眠った田んぼを耕運!「水やり休暇」で気づいた、私が本当に作りたいもの

皆様こんにちは!
マイファームスタッフの石崎です。

私は2023年にマイファームに入社し、体験農園や屋上菜園の事業に携わった後、現在は業務推進室の一員としてバックオフィス業務を担当しています。

今回は、マイファームのユニークな福利厚生制度「水やり休暇」を使って訪れた、鳥取県大山町での3日間についてお伝えしたいと思います。

農業の会社で働きながらも、トラクターに乗ったのは今回が初めてでした。
「自分の手で暮らしを作ること」について、土を耕しながら考えた旅になりました。
 

■「水やり休暇」って、どんな制度?

 
マイファームには「水やり休暇」と呼ばれる特別な休暇制度があります。

農や自然に触れる活動を行う場合に「自分への水やり」として取得することができる、「自産自消」を理念に掲げるマイファームらしいユニークな制度です。

今回私がこの休暇を使って向かったのは、鳥取県大山町
東京出身の友人が鳥取を拠点に自給自足的な新しい生活を始めると聞いて、その応援に行くことにしました。

 

大山(だいせん)

 
友人とは、7年前に千葉でパーマカルチャーやその理念に近しいコミュニケーションの方法を学ぶ合宿に参加した際に出逢いました。

その時はお互いに都市部の出身で農業の経験はなく、これから学んでいきたいという段階。
たまたま同い年だったこともあり意気投合し、その後も情報交換などして仲良くしていました。

 

■大山のふもとで出会った、古民家と空き家問題

 
友人が借りたのは、大山(だいせん)山麓にある鈑戸(たたらど)という集落の古民家。
空き家バンクで見つけたその家は、風格ある佇まいで歴史を感じさせました。

家主は70代で町外に住んでおり、そのご子息も都市部に家を買ったため現在は空き家になっているとのこと。この地域には、そんな民家が多数あるそうです。

都市への人口流出と地域の空洞化——マイファームが向き合ってきた農地・農業の課題が、この集落にも見受けられました。

それでも友人は、豊かな自然に囲まれたこの土地に魅了され、ここに根を張ろうとしている。
その姿が、訪問前からすでに眩しく映っていました。

 

久しぶりに再会した友人

 

■10年眠った田んぼを、よみがえらせる

 
今回の旅のメインミッションは、友人が借りることになった田んぼの耕運(こううん)でした。

その田んぼは、家主が田畑の管理を営農組合に任せているものの、耕作しきれなかった余りの一枚。
10年間、作付けされていなかったそうです。

草刈りだけはされていたものの、かつてドジョウの養殖用に田んぼの中心に設置された囲いのトタンや金属が、そのまま土に埋もれた状態で残っていました。

 

田んぼビフォー

 
作業当日、近所に住む農家のYさんが応援に来てくれました。

営農組合の役職も担うYさんは、組合が保有する最新の農業機械を快く貸してくださり、使い方まで丁寧に教えてくれました。

 

 
まずはYさんが機械でトタンや金属を掘り起こし、私たちはそれを手作業で取り除く。
泥だらけになりながらも、異物がひとつひとつなくなっていく感覚は、なんとも清々しいものでした。

そしていよいよ、トラクターでの耕運。

難しい田んぼのヘリの部分はYさんが耕運してくださり、その後、私もハンドルを握らせてもらいました。

農業の会社で働いていながら、トラクターに乗るのはこれが初めて。
最初はゆっくりと、緊張しながら直線を刻んでいきましたが、徐々に慣れてくるとまっすぐ進めるようになってきました。

 

 
Yさんは「最初は怖いかもしれないけれど、ハンドルをむやみに動かさず、耕運の跡を確認しながら進むのがコツだよ」と教えてくれました。

人力では到底追いつかないスピードで土がほぐれていく。
機械の偉大さを、全身で実感した瞬間でした。

 
作業を終えて振り返ると、雑草の生えていた田んぼがすっかり整然とした姿に変わっていました。
友人も満面の笑みで喜んでくれて、疲れも吹き飛びました。

 

田んぼアフター

 
友人の目標は、ここで自分の食料を自給できる環境を整えること、そしていずれは全国の仲間達を呼んで集えるようにすることだそうです。
未来が楽しみになりました。

 

■大山の自然と、この土地で生きる人たち

 
耕運作業以外にも、大山町は発見の連続でした。

 

大神山神社

 
古代から「大神岳(おおかみのたけ)」と呼ばれ崇められてきた大山の麓には、日本一長い自然石の石畳(約700m)が続く大神山神社がたたずんでいます。

参道を歩きながら感じた「空気がやわらかい」という感覚は、都会の喧騒では決して味わえないものでした。
「大手メーカーの飲料水の水源もここなんだよ」と友人に教えてもらい、この山が育む水の豊かさを改めて実感しました。

また、友人おすすめのユニークな本屋さんや、他県から移住した方がはじめられたおむすび屋さんなど、地域のお店も訪れることができ、そこで働く人々とも言葉を交わすことができました。
鳥取には、自分のスタイルを貫いて生きる人たちが集まっていると感じます。

 

■この旅で気づいたこと

 
3日間の旅を終えて、強く印象に残ったのは「人との出逢い」でした。

 

 
トラクターの操縦を優しく教えてくれた農家のYさんや、訪れたお店の方々、名前も知らない地元の方々も皆温かく、「この地に県外から人が来る理由」がよくわかる旅でした。

友人をはじめ、移住者たちはただ田舎に暮らしたいのではなく、人と人が豊かに集まれる「文化拠点」を作っているのだと感じました。

「自分も暮らしを手作りしたい」という気持ちは前からありましたが、この旅でそのイメージがより具体的になった気がします。

自分が本当に作りたいのは「田舎暮らし」ではなく、「自然が身近に感じられ、人が豊かに集まれる場所」なのかもしれない——そんな風に土を耕しながら考えました。

 
マイファームでは主に室内でバックオフィス業務を担当する日々ですが、「水やり休暇」という制度があったからこそ、自然に触れる旅に出かけることができ、この気づきを得られたと感じています。

貴重な経験をさせてくれた友人、大山町のみなさん、そして快く送り出してくれたマイファームの皆さんに、改めて感謝!

 


★最後までお読みいただきありがとうございました!

マイファームにはこれまでの農業経験の有無を問わず、「自産自消できる社会」っていいな、と共感したメンバーが集まっています。スタッフ自身が誰よりも自産自消を楽しみ、農や自然への理解を深めながら働いています。

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