2020年2月26日
スタッフコラム|2019→2020 農でボケ続ける。
マイファームスタッフによりコラム、ヒトユニットの上田が綴りますーー。
2020年もはじまってあっという間に1ヶ月半過ぎました。
面倒くさがりで、例年はあまりやらないのですが、2019年末は珍しく年の終わりの振返りと新年に向けてのいろいろな整理をしてみました。
といっても、そんな大げさではなくて、いつも使ってるカバンとか、机の周りをすこしお片付けする程度ですが。
そのついでに、今の仕事に対するちょっとした意気込みみたいなものを、こちらも慣れないですが書いてみたいと思います。
そもそも、私が今農業に関わっているきっかけですが、
たまたま九州の田舎に生まれて比較的身近に農業があったことぐらいで
いま一緒に働いている多くの人のように
大きな志を最初から持っているわけでは全然ありませんでした。
社会人としてのキャリアを大阪の都市型農協からスタートさせたこともあり、
農業(いわゆる作物の栽培)もですが
どちらかというと生産現場である農地の持つ価値や、
その所有者である農業者(必ずしもみんなが農業を営んでいるわけでもなかったですが)自体への興味、
その農業者が営む都市での農業(市街地のど真ん中で行う、必ずしもその仕事で生計を立てることが求められない農業)についておもしろいなと感じ始めました。
農協で働いて3年ぐらいして、単純に当時のお客さんである農業者さん(組合員さん)が儲かれば
自然と農協のサービスももっと利用してもらえるなということを考え始めて。
その辺りから、どうやったら目の前の農業者がもっと儲かるかな?ということを真剣に考え始めました。
これもそんなに大きな志というよりは、何となく大喜利のような感覚で始めて半分(いや本当は8割くらい)妄想をすることを繰り返していたのですが、
たまたま目の前の農業者さんが都市農家で野菜をつくって、売って、なんぼ?という世界でもなかったので、
そもそも都市農業は野菜をつくって売るというモデルで勝負しない方がいいかもしれないなぁと考えていたら、
2014年11月からマイファームで働くことになりました。
そこからは、本当に農業をいかにおもしろく気軽に身近に感じてもらえるか
ということを考える仕事をやらせていただいていて、
マイファームには本当に感謝です。
さらに、社内には今から私が栽培の技術などについて猛勉強しても追い付けないんじゃないかという同僚がたくさんいてくれたことや
たまたま時代として入社からずっと、都市農業の分野が注目され続けてきたこともあって、
野菜を売らない農業にも、こんなニーズや可能性があるなというのが見えてきました。
で、話を2019年の年の瀬に戻して、不慣れながらも、この約10年ほどの社会人生活を振り返って、
これからの人生に、持っていくものとおいていくものを整理してみました。
私が最終的にやりたいことは
‟畑がもっとオープンに使われることで、いま、畑に農に興味のない方がどんな形でも1ミリでも農に興味関心を持ってもらうこと”
その為の取組をたくさんやっていきます。
少し乱暴に言うとその先は既に知り合っている、まだ知り合っていない未来のイケてる農業者にまるっと任せてしまおうと思います。
「農業って、畑っておもしろいね!」「農業をやっている農業者っておもしろい人ばっかりだね!」そんな声を増やしていきたいです。
それを実現する為に、2020年に持っていくものは、
『おもしろい』
『農』
『畑の使い方』
『教育(生きる力)』
『大人が楽しい』
『誰でも参加できる』
にしました。
新しく農に触れる人にとって魅力を一番伝えやすいのは、シンプルにおもしろいだと思います。
大阪の暮らしが長いこともあってか、
『おもしろい』が一番感情として強く、記憶に残ると思っていますし、
笑顔と一緒に農を思い出にしてもらえることが、農を知るというステップで一番近道だと信じています。
昨年開催した『農フェス』というイベントでは、こどもたちが笑顔で畑で遊ぶ姿がものすごく強いパワーを持っていてこちらが勝手に幸せな気持ちになりました。
一緒にいた大人も楽しんでいて、こんなシーンをもっともっと創り出していきたいとそう思っています。
その時に大事なのは、できるだけ多くの人におもしろさに気づいてもらわないといけないので、誰にでも『普遍的におもしろい』をみつけることです。
だから、おいていくものは、
『日本語で語れる玄人ウケするおもしろさ』にしました。
私自身、『言葉遊び的なおもしろさ』や『うまいこと』を言うのは好きだし、おもしろいと思っているのですが、
それは僕が日本語しかしゃべれない時点で日本人以外には伝わらないし、
そもそも農業に詳しくない方やこどもには届かないです。
それより、世界共通で全世代でおもしろいという魅力を追いかけたいなと思います。
農や自然のおもしろい可能性は無限大に広がっていて、農業技術や土づくりといった奥深さや農業者の佇まいもそこに含まれると思います。
私はそれをうまくエンターテイメントに昇華していくことで、たくさんの人に農のおもしろさを伝えていきたいです。
こういうことを言い出すと大体、抽象的で概念的過ぎてその時点でおもしろくないので、
もっと身近で、日常で、暮らしの中で感じやすいようなおもしろいをできるだけ沢山つくっていきたいです。
それを大きなうねりに繋げていきます。
2020年からの私は「壮大なボケ」を狙って農でボケ続けたいと思います。
上田 悠太(Yuta Ueda)
熊本県生まれ。2014年、マイファーム入社。
いつ観てるの?と思うくらいにTVを観てネタを仕入れてはよく喋る男。
しかし、その実態は農地と法制度のスペシャリストであり、誰よりも人情に熱い火の国の九州男児。